キレる大人

突然キレる大人・・・・・。もう50歳越えたいい大人。
会議の途中でいきなりブチギレして、何言ってんだかわからないくらいにヒステリックになったり、電話で私が思い通りに返事をしないと、突然ブチギレたりする。
唾を飛ばしてヒナる。声が裏返り、様々な暴言を吐く。
キレた相手への中傷はその度を越す。公の関係なのに完全にただの誹謗中傷である。
実際、そういう人は、実際は後輩や仲間から実はほとんど評価されていない人物である。
陰で「無能」扱いされている人物ほど、下の立場の者に向かって「キレる」傾向にある。

私はここで、組織の愚痴を言いたいのではない。人の愚痴を言いたいのだ。

キレるという行為を、組織の中で平然とやってしまい、しかも、それがまかり通るという日本の組織の現実に、物凄く憤りを感じるのだ。

そもそも相手に対して「キレる」事が許されるというなら、なんて、便利で楽だろう。
友達や恋人や、家族や夫婦の間で、気に入らない事があったら、キレて怒鳴り散らせば、そりゃあみんな怖がって言うこと聞くだろう。でもみんな離れていくぜ。
恐怖政治は実に簡単に人間を思い通りに動かす手段だ。
しかし、もっとも愚かな統率手段である。

国で言えば中国や旧ソビエトなどの社会主義共産主義の、一党独裁、独裁者政治、有名なので言えばヒトラー
それらの手法は、恐怖による独裁統率である。

簡単にキレる人がうらやましい。
きっと楽に簡単に周りを思い通りにできるんだろうなあ〜。そういう人って。そういう方法って。

自分の部下が思い通りにならず、ストレスが溜まりまくっていたその人。それでたまたま別件で私に電話。また無駄な書類作成依頼に私は自分の部下を守る為、いたずらに余計は書類仕事は拒む。拒まれた彼は、謂れのない私に、突然ブチギレ。
私は、びっくりしながらも、「いやあ〜、そんなに腹立つとは思ってもいませんでした。なんかすいません。もう何もいわないほうがいいですね〜」と返事。だってそう言うしかないじゃん。(爆)
そしたら突然われに返って謝り始める次席。



怒鳴ってすまなかった・・・。ストレスが溜まっていた・・・。・・・・・・・って今さら。アホじゃないですか?

多くの人の上に立つ立場でありながら、イライラしていてキレちゃいました、ごめんなさいって、あんたアホですか。

私は、自分の立ち位置が、パブリック性が増加すればするほど、キレるような言動や態度は出せない。組織の中で上と下であっても、一歩そこを出れば、ただの人と人。
組織の看板を、自分の人生で最大化させるのはそれぞれの勝手だが、そういうタイプに多く見られる傾向は、体制に対する傾注が完全に染み付きすぎて、物事を常識や道徳的見地で考えられなくなっている。そして、日本的な年功序列型組織の名残を受けて、そこで役職という立場を得てしまった残党に多い。
中途で入った私は、自己の能力や後輩からの信頼、仕事の実績や多岐に渡る評価、それらを、周りよりも圧倒的に高めることでしか、出世の道がなかった。ただ年齢に合わせた言動を、ゴマすりに費やしていればおのずと役が付いてきたという立場や時代ではなかったのだ。


私も妻に怒鳴った事もある。でも、妻に怒鳴られた事もある。
子供には、芝居で演技で怒ることもある。昔は親子喧嘩もした。

でも、究極のパブリック。そこでなぜ平然とブチギレするんだろう。
たまにテレビで見る恫喝シーンがある。
朝まで生テレビ。出演者が怒鳴り散らして反論したり、突然キレて、机を叩いてヒステリックになる。
討論番組では、芸能人が物凄い勢いで怒りまくり、席を立ち、指を指して、番組が成り立つのかと心配になるくらいに、ブチギレしている。演出なのか、世の中、みんなキレるのが当たり前なのか。
きっと、そういうのを見すぎなのか、それとも、すでに人格的にダメなのか、辛抱や我慢すべきところを、道徳的に理解していない、「キレる」大人。
そんな大人がいる。
愚かだと思うのは私だけでしょうか。