積雪

休日の今日、9時半頃まで寝坊。前日に妻と2人で、近くの小料理屋でそこそこ深酒。
ギシギシいう体を起こし、トイレへ向かった玄関先。

「おかあさ〜ん!おとうさん呼んで〜」

と、目の前に私がいるにもかかわらず、母親に私を呼んでもらおうとする、天然の末っ子。

「なに?」と、もろに食い気味で返事する私。

「雪だるま作ってぇ〜〜」

は?雪だるまって何やねん。と、末っ子と玄関の扉を開けると、あたりが一面、雪・雪・雪。
しかもシャンシャン降っている真っ最中!

びっくりして見た末っ子の薄着姿にまたびっくり。急いでジャケット着させて、外へ出ると、長男、次女、三女が雪合戦の真っ最中。
(おいおい〜やめろよ〜)と言いかけて、珍しい雪の珍事なんだからと、思い直した。
長男が、「あ!おとうさん来た!」と言い、これ手伝ってと指した指先には、大きな雪の塊が!
子供達だけで、ゆるやかな自宅前の道路の上から転がしてきたらしい。重くて動かなくなったのだ。
「よっしゃ!まかせろ!」
と、おやじ、奮闘。
ゴロゴロと、降り続ける雪の中を43歳、88キロの親父が必死に転がす。
こんなに寒いのにすぐに汗をかく。(デブ汗っかき)
家の玄関前まで何とか到着した。
みんなで雪だるま制作に取り掛かろう!と、さらに雪集め。長男が頭部を転がし始め、親父がヘルニア再発のリスクを賭して「よいしょっ!!」とボディの上に乗せる。
妻に「お〜い!にんじん〜!」と声をかけ、鼻が登場。
大嫌いなニンジンが、このときばかりは最高のアイテムに。
「あずさ!目!目!」と司令塔の親父が指示を出す。
完全に雪だるま制作に集中している父親。4人の子供達がせっせと働く、働く。
丸みを帯びた石は目だ。三角の石は耳。口。
「丸い石を2つと、三角の石が3つだあぁ〜!さがせぇ!さがせぇ〜っ!」
と、突撃を命じる隊長のごとく。
子供達はまるで特殊部隊のように正確に動く。
そして、完成だ。

燃えに燃えた、親子の雪だるま制作大会が終了した。

末っ子の真っ白なセーターが、雪集めと石探しで、泥んこになっているのが目に入った。

あ・・。

妻が一言。
「クリーニング出すしかないわね。」

経費かかるなあ〜