マットレス

次々と新たなニュースが入ってくる。警視庁機動隊が、放水車による原発への放水を行うとの事だ。今度は、東京電力でもなく、自衛隊でもなく、機動隊が行うのだ。機動隊は基本的に治安維持が主な任務であって、原子力施設の知識はない。経験もないだろう。ギリギリの選択なのだ。
そして、機動隊の放水車は、機動隊員の知識と経験が必要だから。
誰かがやらなければならないから。
放水の時間はおよそ2分間。現在の原子炉建屋の状況から鑑みると、たいした時間ではないし、どの程度の効果があるのか。まったく効果はないかもしれないが、何もしないわけにはいかない。とにかく核燃料棒を冷やしたいのだ。立ち上る水蒸気が水の蒸発を語っている。時間はどんどん経過している。貯蔵プールの水が蒸発したら、核燃料棒がどんどん高温になり、メルトダウンする。そうなったら水をかけたりすると、水素爆発を起こす事もあるとの事だ。東京電力の判断は、今やるしかないという事なんだろう。
危険だ。本当に危険。現場は命を賭けている。被曝のおそれがあるあの場所で、どれだけの作業が出来ようか。作業員の安全と、作業の効果が出ることを祈るしかできない。

また、本日夕方から夜にかけて、東京電力圏内で、大停電する恐れがあるとの事だ。昨日からの急激な寒さが原因で電気使用量が増えたことによるらしい。大阪でも日中、雪が舞った。冷え込んでいる。関西電力から電力を供給できないことがもどかしい。私がそう思うくらいなんだから、関西電力もそう思っているはずだ。何故もっと早くヘルツ統一をしなかったか・・・。
西日本はアメリカ製の機械、東日本はドイツ製の機械。それがそもそもの原因。やるせない。電気変換供給をしているのだろうか。一度に供給できるのは、100万キロワットらしいが。
停電したら、みんな早く寝よう。布団に入って早く寝てしまうほうがいい。
我社の東京電力圏内の社員は、一部を残して帰宅の指示が出た。電車が動かなくなる前に、社員を家へ帰そうという事だ。

私の方は、我社の資材を被災地に運び込む、緊急通行証明を取得した車を使って、マットレスを300枚、被災地に運び込む段取りをつけた。被災地に向かう事がわかっている車に、隙間があるなら、少しでも物資を積み込んで行きたい。
公民館、体育館に、たった1枚の毛布を二つ折りにして、下にひいて、敷布団代わりにしている子供や老人がいっぱいいるから。マットレスは絶対いいはずだ。
マットレス以外でも、少しでも何かを積んでいけないかと、我社の九州方面から届いた、水や食料などを積み込む。その梱包作業に入った。
しかし、関西のホームセンターも、ティッシュなど、まとめ買いができなくなっている。事情を説明してもダメだった。ホームセンターも独自に被災地への支援を行っているから・・・・ということだ。それはわかるが。ひとまず仕方ない。できること、できるだけ、一刻も早くやるしかない。

八百万の神よ・・・・。どうかあなたのこの国をお守りください・・・・。