真剣な妻

先日テレビのニュースを妻と見ている時のことだった。
ニュースでは、福島第一原発のことに触れ、使用済み燃料棒の冷却がうまくいかず、水温が上昇している事を報じていたのだが、そのニュースを見ながら妻が言った。

妻:「いつになったら原発って元に戻るの?」
私:「う〜ん、現実はもう無理じゃないかな?」
妻:「えっ!原発ってもう治らないって事?」
私:「うん。多分無理だと思うよ。」
妻:「ええっ!なんでえ?」
私:「うん・・・。要は、原子炉で燃料棒が溶解していて、核燃料がむき出しになってると思うんだよ。」
妻:「じゃあ、どうすればいいの?」
私:「まあ、とにかく冷却しなきゃならない事だけは間違いないから、水に燃料棒を浸さなきゃならないんだよ。」
妻:「けど、もう散々消防車で放水したじゃん!」
私:「?・・・、うん、けど、水を外からじゃんじゃんかけちゃったから、かえって放射性物質が含まれた水が外にあふれ始めて、また大変なんだよ。」
妻:「じゃどうすればいいの?」
私:「?・・・、ん、まあ、きちんと原子格納庫と原子炉に、ポンプで冷却した水を循環させるシステムが完全復旧すれば、とりあえずは安心なんだろうけどなあ。けれど、原子炉内には、溶解した燃料棒から放射能物質が溶け出して、原子炉の底に溜まっているんじゃないかと思うんだよ。それもまたやっかいなんだよ。その底に溜まった放射能物質が核反応して、再臨界したら、また急激に水温も上昇するから、水素爆発するかもしれないし。原子炉は中々吹き飛ばないかもしれないけど、亀裂から今までとは比較にならない放射線物質が飛び散るんだろうなあ・・・。」
妻:「じゃあ、どうすればいいのよ〜結局〜・・・。」
私:「う〜〜ん、原子炉は、もう核分裂がなくなるまで開けられないだろうし、結局これから長い時間、冷却し続けるだけだろうなあ」
妻:「なんだかよくわからないけどさ、だめってこと?」
私:「うん・・・根本的な解決は無理だなあ」
妻:「じゃあ、やっぱり地球人じゃ無理って事ジャン!」
私:「??」
妻:「やっぱりUFOに頼むしかないじゃん!」
私:「????」
妻:「ねえ!そうじゃん!!あ!!これ天然じゃないからね!だって本当に、地球人じゃ無理なんでしょ??だったら、UFOに頼むしかないじゃん!あ!!っていうか、これは天然じゃないからね!もうブログには書かないでよ!だってほら!ちゃんとUFOしか解決できないってことがわかったわけジャン!!」
私:「爆笑中」
妻:「ちょっと〜!やめてよ〜こっちは真剣なんだから〜、天然とか書かないでよ〜!!」

書くに決まってんじゃん。(爆)超びっくり。この期に及んで、まだ宇宙人に頼みたい妻の感性が、不謹慎なのか、超天然なのか、う〜〜ん、超天然なんだろうなあ。しかも、今回はさらに「真剣」な御発言。おまけに、妻が一言。
妻:「だって、すみよし、何でもできるじゃん!もうUFO呼ぶしかないんじゃないの?呼びなよ〜〜!!」。
私:「いやいやいや、宇宙人とか無理だし!ないない!っていうか、宇宙人おらんし!」(ものすごい爆笑中)
もう、普通にありえない事を俺に依頼する妻に、腹を抱えて笑う私。しかも、何でも出来るじゃんて、信じられないほど過大評価しすぎだし。そして妻が、自分でなんだかおかしくなってしまったようで、「ぎゃはははは〜ちょっと〜〜ぜったいブログに書かないでよ〜!ぎゃははははは〜〜〜やめてよ〜〜!!ひゃひゃひゃひゃ〜〜・・・・・・あ!おしっこちびっちゃった!」

笑いすぎだよおまえ。(爆)