デブはあかん。

大変面目ありません。大阪マラソン30km地点で、制限時間2分オーバー、強制収容されました。完走ならず・・・。
っていうか、ぶっちゃけ、完走できるとは思っていなかったけど。
会社の部下達と、7人でチーム出場しました。部下は4人が完走!凄い!やっぱり、ずいぶんコツコツと練習したようです。
尊敬!完走組!

ぶっつけ本番で出場した私は、スタートして5kmの地点で、すでに脚のスネ横のあたりに激痛を感じ、攣ったような痛みに耐えていたので、走りながら10kmまでも行けないかもしれないと思い始めていたが、激痛に耐えながらも、10kmから20kmまでの10kmの区間で、俗に言うランナーズハイのような状態になった。そのまま痛みさえ耐えられれば、走れるという状態だった。そこで20km通過。少し歩きながら、妻が応援に来るといっていたので、どこにいるかと携帯のメールをチェック。すると、「24kmの地点にいます。」と書いてある。
(あほか。24kmまでも行けないわ!)
と、突っ込みながら、テクテク走る。20kmを越えた辺りから、脚の甲が割れたような痛みを感じるようになった。
腕や肩、全身に痛みを感じる。隣で70歳くらいの年配の女性が私を抜き去っていく。それを見ながら、そもそも出場する資格がなかったなと、反省・・・。
この大阪マラソンには物凄い応募があったのだ。部下たちとチームとして応募し、無理だと思っていたところに、当選の通知。
数ヶ月前にわかっていたのにまったく練習もせず。
増えた体重もそのまま放置。減量もせず。
落選したものの、出場すれば完走できたであろうランナーに申し訳ないと、痛む足を引きずりながら、蟻んこみたいなスピードで走る。
24km。妻がいない。
(何してんだよ〜いないじゃねえか〜)
(妻のところでリタイヤしようと思ったのに〜)
さらに500mくらい行くと、なんと折り返しの反対側にいるではないか。
(っていうか、それ24km地点じゃないし!)
互いに確認はできたものの、折り返し地点へ向かってまた走る走る。
必死で折り返す。もう120度廻るのも必死。
数百メートル行くと、妻と2人の娘、そして、シドニーオリンピックの背泳ぎの銅メダリスト、「中尾美樹」さんも一緒にいる。

本当はこの辺でリタイヤするしかねえ〜って思っていたけど、せっかくの応援、もう少し走ってみっか・・・と気を取り直す。
でも、もう本当に脚が割れているみたいな痛み。
すべては体重だなと、改めて思い知らされる。
177cm、93kg。明らかな自分のデブさ加減に、走りながら後悔する。
走りながら「俺はデブ」「デブが悪い」と、ブツブツつぶやきながら走る。
もういよいよ歩く。歩く事もできないほど、脚が痛い。激痛。
26キロ。もうやめよう。もうやめよう。もうやめよう。
何度も思う。
でも、もう一歩。もう一歩。と、一歩だけでもと前へ、前へという気持ちで鉛を通り越して、超合金みたいに硬く重くなった脚を、また一歩、また一歩と進める。
あまりに痛いので、いっそ気が狂った方がいいと、ガガッっと走りだしてみた。
でも激痛。必死に走る。
朦朧としながら、アスファルトだけを見つめて走る。
もう前を見ることもできない。顔を上げる事もできない。
這いつくばるみたいに、30kmの地点を通過した。
ピピッとセンサーの通過音。
アスファルトだけを見つめながら、脚を引きずって歩く走る歩く走ると繰り返す。
すると、突然、目の前に真っ白い布が、道路を覆うように引かれた。

制限時間オーバー。

30kmで強制収容。バスへ乗り込む。

死亡。

めんぼくねえ。

でも、すんげえがんばったよ。

応援してくれた皆様、ありがとう。ごめんなさい。