新しい教科

東京電力は本末転倒な値上げをしようとし、中部電力も浜岡の津波対策1400億円を理由に値上げを検討し、ストレステストとかいう、ほとんど意味の成さないテストで、再稼動の根拠にしようとしているし、しかし、どうしてそこまでして原発稼動させたいのだ。
本日現在、たしかもう日本の原発はすべて稼動していないはず。
(1基だけ動いてたっけ?)
でも、どこも停電していないじゃんか。
電力足りなくて、車が作れませんなんて、トヨタだって言ってないだろう?
民間の企業は、電力が少ないなら少ないなりに、自家発電したり、企業改善努力で、やりきるぜ?
だからいらないってのに。



年間億を越える年棒むしりとっている東電の経営陣を、まず1000万以下の年収に落として、福島で危険にさらされている作業員達の収入と手当を増やし、現東電経営陣は、福島の後始末を専属で行なう会社を持たせて、やっすい給料で強制的に働いて欲しいくらいだ。
嘘ばっかりついて、自分たちは恐ろしいくらいの金を貪って、福島の住民と、日本の国民を危険にさらしたのだから。



私は浜岡原発内に入ったことがある。
5号機かなんかを新しく作る工事の現場だった。
確かに原発を作る時には、色んな企業がその金のなる木に群がり、そこに集まる社員や働き手が潤う。
原発内は厳しいチェックの元に入所を管理している。浜岡は、厳しい管理で有名だった。
しかし、根本的に思ったことがあった。
5号機の建設地は、まさに海の岸壁にあり、海の荒れている日は、建設予定地から、岸壁堤防にぶつかる波しぶきが見えるほどで、風も強く、こんな所に原発作って平気なのかよ?と思ったことがある。
今思えば、なんらかの条件下で津波が発生したら、120%原発は水の中にもぐるだろうと思う。そのくらい、浜岡は海のそばであり、堤防、防潮堤が低い。10mの津波で終わりだろう。



さらにそもそも浜岡は、2号機の耐震強度測定に関する報告で、虚偽の報告を行なっている疑いがある。
私が5号機建設予定地に立っているとき、その地面の弱さにもびっくりしたことがある。
まるで砂かよ!と思えるような、握りつぶすとほろほろと割れてしまうような弱い岩盤とは言えない様な石ばかりであった。もちろん、地盤強化はしているのだろうが、数十メートル深くまではやっていないと思う。
いわば、マグニチュード6クラスの地震で、すでに津波の前に地震で2号機は建屋や、原子炉に亀裂が入る恐れがあるだろうと言う事だ。
事実、浜岡原発施設内にいる時、実際に小さな地震があったのだが、普段であればあまり気づかないような震度でも、浜岡はビンビンに揺れたのを覚えている。



浜岡原発の入口正門横には、原子力館なるものがあって、原子力の可能性と安全性をPRする、信じられないほどのウソを垂れ流す施設がある。
私は広瀬隆さんの原発に関する書物を学生時代に貪り読んだ事があったため、何も言わず、じっとその施設内での説明を聞いていたが、すべての説明には、具体性がなかった。
原発内に入った時も、何も知らない、いち業者の社員面して、色んな所を見たし、建設工事の実態を観察もした。
強い印象なのは、配管関係とダクト系の強度があまりに成されていない事だった。
津波の場合は1000%電力が遮断されるのは間違いない程度の配管、配線工事だし、津波の前に、地震の揺れで、配線や配管のエネルギー供給システムが遮断される気がするなあ〜と思ったことだった。



もちろん、原子炉建屋に入ったわけではないけど、建屋の周りに併設する施設や設備で、だいたい分かるのが建築物と言うものだ。



結局この世のエネルギー効率は、常に1対1なのだと思う。
プリウスが環境にいい車だというのが、恐ろしいほどのまやかしなのと同じで、こっちの効率をとれば、あっちが立たず・・・・というのがこの地球上のエネルギー効率の実態。
プリウス化石燃料の使用頻度が少なく、排気ガスが少ない事は事実だが、そもそもバッテリーを作る工程でそれにも勝る公害を出している事はあまり知られていない。
日本一の巨大企業に楯突く人間など、早々いないだろうから、この実態はほとんど語られていない。



地球のエネルギー効率は常に1体1なのである。



原発で効率的に電力供給しようと考えても、必ず違う形でそのツケが廻ってくるのだ。
原子力だから効率的で安価供給ができるというのは、1面から見れば事実であっても、人類が予想も付かないような形、側面で、そのツケが廻ってくる。



もし未来のエネルギー効率を、1対1以上の効率に変えたいというのなら、きっと地球外に存在する宇宙エネルギーを発見して利用する事だろう。



未来をどうするかは、現代の子供たちに、もっともっと教育段階からエネルギーに関して学ぶ機会を増やし、原子力の事も深い理解ができるような『教科』を作るべきではないだろうか。