国民の品格

なんかどうしても腑に落ちない。
どうしてあんなに原発を無理やり再稼動させたいのだろう。
ついほんの1年前に、あれだけの事故を起こし、そもそも津波ではなく、地震の揺れの段階ですでに、原子炉に亀裂が入っていたことも、分かっているのにも関わらず、ストレステストなどというまやかしと、『概ね安全』などという無責任な原子力保安院という名を語る官僚たち。
夏場に訪れる一瞬のピークに合わせ、電力供給量を担保しようとすれば、そりゃあ、電気が足りない!っていう騒ぎになりやすいのは分かる。
しかし、夏場のピークに、昨年並みの節電を行なえば、原子力は必要ないことも分かっているのに。
日本人は全員で、少しくらい我慢するよ。
だから、原子力を世界に先駆け廃止する勇気を振り絞るチャンスなのに・・・・・。
見す見すそれをフイにするなんて・・・・・。
先駆けって言ってもアイスランドなどではすでに、電力供給の100%を地熱と水力発電にて補っている。
特に地熱発電は、コスト面からも非常に原発に対抗しうる発電だと聞いている。



でもそもそも根本的に、とっても不思議に思うことがあるのだが、日本列島って、一番地熱発電に向いている国じゃないだろうか。
火山列島地震大国の日本。
どうして地熱発電の開発推進に予算を投じないで、あんなに無理やり原子力に行くんだろう。
そこ応えは単純。様々な立場の人々の利権の構造である。
日本人の強欲さがよく現れているのが原子力村であり、その利権に群がるダニの姿なのだ。

国民の品格がこのままであれば、地熱の方向に進もうと、太陽光に進もうと、水力、風力に進もうと、必ず強欲にまみれた者どもが群がる事になるはずだ。
政治家だけじゃなく、官僚だけでもなく、国民全員の品格と道徳が、この時代に問われている。

10年後、30年後、50年後、100年後の未来の世代に、今、我々は大きくて深刻なツケを残そうとしているのだから。
この呪われた時代から、一刻も早く新しい希望に満ちた未来を創造し、脱却しなければならない。