世界の正義



ハーバード大学教授のマイケル・サンデル氏の【これからの正義について考えよう】という本はベストセラーとなった。
私は、あのアングロサクソンアメリカ人が、正義を語るだと〜?という興味につられ、少しあざけ笑う気持ちを持ちつつも、実は自分も購入して読んでしまった。

彼は日本でも、東京大学で実際に講義を行なったり、NHKの番組に出演し、芸能人相手に、彼の本に書かれているような【例題】を使って、日本人にはどうしても馴染めないような、両極端で、究極の選択のような例題を用いて哲学を論じていた。

正直言って、彼の語る【正義】は、私には馴染めなかった。
アメリカ人によって成される正義とは、英語で言うジャスティスとでも言おうか、実にシロかクロかに絞り込まれる要素が高い。
日本人になじみのある正義とは、いわば【お天道様】の事を指す。
人間の正当性の主張を正義と言うのがアングロサクソンアメリカ人。
森羅万象、八百万の神、お天道様・・・人間の浅ましい心では、そう簡単には行き届かないのが正義と考えるのが日本人。



これはそもそもアメリカという国の成り立ちが、それを象徴している。
アメリカという国は、もとはイギリスの宗教別れの残党や、犯罪流刑者が、先住民を皆殺しにして作った国。
英米戦争では、両国が先住民インディアンを分裂させ、イギリス側と、アメリカ側に分けて、代理の殺し合いをさせた。
【ラストオブモヒカン】という映画にもなったこの悲しい先住民のストーリーは、エリザベス側のイギリス人と、エリザベスと決別したいイギリス人が新たにアメリカ人として、戦った戦争だったが、実の所、先住民に代理戦争をさせたにすぎない。
さらに、その後も先住民の大虐殺は続き、アメリカ独立側の味方として共にイギリスと戦った先住民を、テキサスに追いやった。
その後は結局、テキサスからも追い出す事となり、メキシコまで追い出したのだが・・・・・。
この、先住民を大虐殺する過程で、彼らの食料や文化を破壊する為に行なわれた別の大虐殺がある。
それはバッファローの大虐殺だ。
アメリカの大自然の荒野に、数千万等のバッファローが息衝き、先住民と共存共栄していた。
先住民は、バッファローの皮を使って家を作り、肉を食料として、内蔵で水筒を作り、脂で怪我の治療を行なった。
先住民の生活は、バッファローと共にあった為、イギリスの侵略者(アメリカ人)は、同時進行で、生活の糧となるバッファローを大量に虐殺し、【舌】だけを抜き取って食べた。
アメリカ人は実は、動物の【舌】が大好物だったのだ。
こうして先住民は、食料も生活の糧も、すべてを失い、虐殺され、餓え、弱い女、子供から衰弱死し、大人の男は銃で撃たれ、今はもう、純粋なインディアンは1人も居なくなった。
そのほとんどはメキシカンとなってしまった。



民族浄化といってユダヤ人を虐殺しまくったヒトラー率いるドイツ国民も、そりゃあ半端な殺しじゃないけれど、アメリカ人も民族浄化じゃ負けてない。
ドイツ人の凄いところは、あのユダヤ虐殺を、『あれはナチスがやったことであり、ドイツがやったことではない』と嘯いている事である。
これは、物を盗んでおきながら、『悪いのは私じゃない、悪いのは盗んだこの【右手】だ!』とかいう論法と同じだ。


そしてこの、アメリカ人によるアメリカ大陸の先住民族の大虐殺は、広島や長崎や東京大空襲の60万人の大虐殺とも比較にならないほどの大虐殺であった。
そしてこの大虐殺をアメリカ人は今でも【フロンティア精神】と呼んで美化している。
広島への核爆弾使用も、今でもアメリカ人は【戦争終結の為の正義】と呼んでいる。


青い目をして生白い肌をして、おならのような匂いの体臭を放つアングロサクソンは、こうして自分たちの殺しを美化したり、とぼけたりするのだ。
これだけ面の皮の厚い行為こそが、白人の凄いところである。


アメリカ人の正義はこのように、インディアンの大虐殺をフロンティア精神と呼ぶことである。
また、原子爆弾の使用ですら、正義と呼ぶのがアメリカという国である。

ウサマビンラーディンを殺した時も、勝手に他国を領空侵犯し、パラシュートで特殊部隊を降下させ、勝手に他国で家屋に侵入し、ウサマを殺した。


黒人大統領のオバマですらこれを喜んだ。


大東亜戦争に敗戦した日本に、東京裁判なる茶番劇で、A級戦犯などという汚名を着せ、戦勝国が敗戦国を、人道に対する罪で裁くという、前代未聞の虐殺行為を行なったのもアメリカである。
アメリカはこの時殺した日本人である、アメリカがA級戦犯と呼ぶ日本の英雄の墓を創る事を許さなかった。
だから靖国にもこれらの英霊の骨はない。
アメリカ人は、この英霊の骨を海に捨てたのだ。



そのようにアメリカ人の正義は、アメリカの勝手に、どうにでも解釈される正義を指す。



そんな歴史を積上げて、今でも他国を侵略し、アラブを占領し続けているアメリカ。
そんなアメリカ人の哲学者が、『あなただったらどちらを殺す?』などという妙な質問を使って正義と考えろと言われても、日本人の倫理と道徳を持つ私には、まったくピンと来ない。


説明はめんどくさいからしないけど、国際法上では完璧に日本領土となっている竹島も、どこの国の政治家も、その時々に合わせて政治利用させるだけだ。
国際裁判にかけることを提案しても、韓国は分が悪いから拒絶しかしない。
同じアジア人種でも、朝鮮半島の正義は、日本人の考える正義とはまったく異質の物である。
朝鮮半島の南でも北でも、とにかく言ったもん勝ち、やったもん勝ち、言い張ればいい、言い通せばいい・・・。
スポーツの場でも、所かまわず自己の正当性を主張する。
政治家ではなくても、いちスポーツ選手でも、街角のインタビューでもキムチ食いながら、『日本人は死ねばいい!』なんて、平気で普通の親父やババアが言っている。



世界には正義など存在しない。
あるのは自己の正当性の主張だけである。
いざとなれば、相手を殺してでも、自分の都合を優先し、そしてそれを無理やり正義と定義づける為に『美化』する。
フロンティア精神などというまやかしの言葉で。


私はアメリカ人の言う正義など、そうそう簡単には聞くつもりはない。
信用もしない。
まして【朝鮮半島】・【支那】・【ロシア】も同様。まったく信用の置けない国である。