くやしいぜ。

私も電力の恩恵を謳歌している日本人の一人なので、生意気な事は言えないけれど、でもやっぱり、福島第一原子力発電所の水素爆発当時、テレビに出て、無責任な事ばっかり言っていた、原子力村に依存して、その傘の下にまとわり付くアブラムシのような原子力コメンテーターとか、教授には、本当に腹が立つ。

私のようなシロウトでも、原子炉につながるポンプやタービンへの電力供給が止まれば、もうあっという間にメルトダウンすることは解っているのに、テレビで彼らは、メルトダウンはないって言い切っていた。

それに、放射線発生物質の拡散も、水素の爆発だからないとか言ってやがったし。

そもそも、11年3月12日の時点で、1号機格納容器の水蒸気を外部に放出する「ベント」を始める約5時間前から、放射性物質が約10キロ圏に拡散していたらしいではないか。
こんなことは、私が思うに、原子力発電の専門家なら、到底予測が付くことなんじゃないか?
もし専門家でもわからないというのなら、そりゃあ、専門家じゃねえってはなしだろう?
これは間違いなく、福島第一原発はまず、【地震で機能破壊】したってことじゃないか。
津波は2次的な被災であって、すでに地震の時点で電力がストップし、原子炉は異常な温度になり、水は気化し、水素が異常発生したということだ。

メルトダウンし、スルーしたのだから、福島県の土地の、地下への放射能漏れは、もう取り返しが付かない量となっているはずである。


福島県放射線モニタリングポストに蓄積されていた観測データの解析で判明した放射線量は、通常の700倍超に達していた地点もあるらしく、改めて避難前の住民が、異常な量の、高線量にさらされていた実態がわかる。


心配していた被曝が、改めて現実のものとなった。


あの時、政府がスピーディーの観測シュミレーションを使って、速やかに住民を避難させていたら、これから5年後、10年後に大量に発生するであろう白血病の患者を、少しでも減らせただろうに。

もう、日本人の東北関東地域の5年後10年後は、吸い込んだ放射線発生物質で長い時間をかけて細胞を壊され、白血球を作れなくなる患者が異常発生することが、データ的に裏付けられてしまった事になる。
どうかこの文書が、5年後、10年後に、間違いであったと私が反省するようになっていることを祈りたい。
私が大げさだったと、そう振り返る未来を期待したい。


福島県原発周辺に設置していたモニタリングポストは25基あるらしく、当時、5基が津波で流され、20基は地震による電源喪失でデータ送信できずにいた。

このせっかくのモニタリングポストは結局、電源喪失により、住民の避難に活用することはできなかった。

その後に福島県が、昨年9月下旬までに20基の蓄積データを回収し解析したところ、この異常な線量のデータを発見したとの事なのだ。

つまり、例のベント前に放射性物質が拡散していたことは誰にも周知されていなかったわけだ。

当然、当時の政府も、事故後の原発事故調査委員会も把握していなかったということになる。


福島県の震災前の線量は毎時0.04〜0.05マイクロシーベルトだったとされる。
3.11の事故後、ベント前にもかかわらず、原発の北2.5キロの郡山地区では3月12日午前5時に0.48マイクロシーベルト、同6時に2.94マイクロシーベルトと上昇したらしい。

さらにベント開始約1時間前の同9時には7.8マイクロシーベルトになった。西5.5キロの山田地区ではベント直前の同10時に32.47マイクロシーベルトと通常の約720倍を記録した。

日本の平時の被ばく許容線量は毎時に換算すると0.23マイクロシーベルト

これを鑑みると、福島では各地で瞬間的にその線量を圧倒的に上回ったことになる。


高額な国会事故調の最終報告書を読むと、1号機では11日夜から12日未明にかけて、実は全電源が喪失し、電力による圧力調整などの機能が完全に遮断されて、それらを原因として、メルトダウンが発生したと書かれている。

ここに書かれていることだけでも、当時の原子力野郎どもが、テレビでだらしなく吐いていた言葉が、すべて死んでいたことが分かるではないか。


さらに、重大なことに、圧力容器などの損傷で、放射性物質が外部に漏出したと推定されているのだ。


凄いのよ。この事故。


空気中に飛散されている放射線発生物質の量と、原発周辺の放射能と、海中と地中への拡散と浸透で言えば、完全にチェルノブイリを越えているのではないか。



八百万の神よ。日本を守りたまえ。


私の懸念が、とりこし苦労であったと、そう思えることを願う。