日本水泳連盟会長




世界水泳の日本人選手の活躍。

数年前、10年以上ぶりに日本選手権に顔を出し、
様々な先輩方や当時の仲間に会い、
そして一緒に観戦した息子が予定していた野球部への入部を取りやめて、
中学の年になって今更ながらに水泳部に入ると言い出して、
慌ててスイミングに入った事がきっかけで、

私はまた水泳の【虜』になり始めた。

息子は中学1年の秋からスイミングスクールに行き始めた。
近藤さんに頼んで入れてもらって、
そしてお世話になったJSS富雄のコーチのおかげで、
たった1年半程度で近畿大会への出場資格まで獲得し、
妻と私は一喜一憂。

世界で戦う選手達を見ながら、過去の自分の水泳への姿勢を後悔し始め、息子の水泳に、世界を重ねてはいけないと思いつつも、遅く始めた彼の水泳人生はむしろ、これからまだまだ大きな可能性があるはずだと、そんな風に思ってしまう私。

自分が中途半端に選手育成への自身があるから、どうしても息子を指導したくなり、今の私には教えるプールがないことを悔やむ。

昔はどこに行っても、どこでも練習が出来た。
どこでも迎え入れてくれた。

現役時代の自分の恵まれた毎日に、まったく気づかなかった。
しかし今のこれが現実だ。

大阪に来て、決して同じチームだったわけじゃない多くの競泳仲間の先輩達に、本当に良くしてもらい、何度か集まりに呼んでもらった。
ずっと忘れていた昔のあらゆるシーンが、その度に鮮明によみがえる。
それが懐かしいし、面白いし、時には腹筋が攣るくらいに面白い。
現役を引退し、何度も水泳界に残る道を打診され、色んな提案を頂きながら、その全てを捨ててしまい、今の自分に至る。

水泳にこだわって生きていたら、妻とも暮らせず、5人の子供たちとも会えなかっただろうと思うとぞっとする。だからもちろん何の後悔もないが、今でも競泳コーチとして子供たちを教えている先輩を見ると、とっても羨ましい。

私の知っているスイミングのコーチ業は、本当に好きじゃなければやれない仕事だ。
給料だって決して良くはない。
私がスイミングの世界に行かなかった理由のひとつは給料もある。
子供5人、我が家の経費を思えば稼がなきゃならん。

でも仕事は金の為じゃない。
生きがいの為、社会の為、そして人生の理念の為。

そう思うと、アマチュアスポーツの世界で指導者として活躍している先輩を、心から尊敬する気持ちになる。
現場で生きるコーチの姿が美しい。




そしてその最高峰に立った先輩が【鈴木大地】さんだ。

ソウルで金メダルを獲得した我らの英雄。
その英雄がまた金メダルを取った。
日本水泳連盟の会長へ就任。
身震い、武者震いするような熱い気持ちになる。

(やった!やったぜ大地さん!)

現在のような世界で戦える時代ではなかった30年前。
日本の水泳のレベルを世間から蔑まれていた時代。
テレビ中継はNHKで少しだけ。
まったく取り上げられなかったスポーツ。。。。。
あの低迷していた水泳界の中で、鈴木コーチと鈴木大地の、両鈴木コンビが大偉業を成し遂げた。
今の笑顔からは考えられない闘争心に満ちた虎のような目をした大地さんが、ソウルのプールで見せた快泳。
あの金メダルで日本の水泳界は大きく変り始めた。

(日本人でも勝てる!日本は強くなれる!)

そう確信した各地の秘めた才能を持つコーチたちと、そこに集う選手達が、一斉に目覚めた瞬間だ。

そう。あれから日本の水泳界は変った。。。。。






一方私は過去の現役時代、恩師の米川先生と共に、何度も水泳連盟との間にトラブルを起こした。
もちろん私のおこしたトラブルについてはクソガキの生意気な所作でしかない。
しかし恩師の米川先生の水泳連盟との喧嘩には筋が通っていた。
この場所でそれらの内容を披露する事はしない。
しかし私は自業自得、その度に私は様々な損をした。
海外遠征の選考会がある度、その大会でたとえ優勝しても、私は海外遠征に選考されなかった。
2位や3位の選手が選考され、有名で勢力のあるチームの選手が選考された。
今更恨んでなどいないが、当時は財団法人という組織がいかに不順な選考をする組織か、私はそれをずっと見てきた。自身のこととして経験した。

そんなこともあって、私は日本水泳連盟には、若返りが必要だと、20年以上思ってきた。
しがらみのない、もっと大型の人物。
古橋先生に匹敵する様な、英雄の会長就任。
そしてなにより、正しい理念を持った取り巻きが必要だと。

大地さんを実直に支え、個人の利害に走らず、水泳界への貢献と、社会貢献を理念とした真摯な人物が側近として、大地さんを支えて欲しい。
相応しい人が水泳界の先輩にも沢山いる。

やもするとコーチ業に携わる過程において、コーチ自身が選手よりも、自己の存在を際立たせたくなってしまう人もいる。

マチュアの頂点を目指す選手の毎日に、指導者は自己犠牲の精神の元で業界と指導に生き、聖職者として向き合わなければならないはずだ。

そういう人に活躍して欲しい。

そして私の知る【鈴木大地】という人はそういう理念の人物だ。

彼は私のように多くを語らない。しかし、私に話しかける一言一言と、私に投げかけるひとつひとつの行動に、彼の真摯な人物像が見える。

実に相応しい会長主任だと思う。

私は確かに何も出来ないかもしれないが、物凄く味方でいたい。




でも誰よりも大地さんの本当の面白さを知っているのも事実。

思い出すだけで笑ってしまうようないたずらもした。

とても懐かしい。



大地さんの会長就任パーティーが開催される。
懐かしい水泳の仲間とその家族たちよ!
みんな集まれ〜〜〜!!



開催地は東京。
おいらは大阪。
会議終了後、新幹線でぶっ飛んでいくつもりだけど、妻と子供たちは前日あたりから、妻の埼玉の実家に乗り込み。

パーティーには妻のLisaちゃんと息子を連れて行きたいなあ。

しかし7人の東京への旅。一体新幹線はいくらかかるのだ??

ガクブルガクブル(@_@;)

経費かかるなあ〜〜