JSS スイミングスクール

我が家の長男にして優一の男の子「強太郎」がスイミングスクールの選手クラスに通い始めて1週間が経過した。
なるべく迎えに行きがてら、練習を見るようにしているが、本人、相当疲れきっている。体ができていない彼は、不慣れな運動の積み重ねを、もろに全身で受ける。
第一回目の疲れのピークだ。しかし、これを短期間の間に10回くらい繰り返し乗り越えなければならない。
3ヶ月か・・・・あるいは6ヶ月か・・・。当人の前向きさによって、期間は短くもなり、長くもなるだろう。
同時に筋力とそれを動かす為の酸素を一瞬にして取り入れる、最大酸素摂取量の増大を目指して練習だ。肺活量も低いだろうから、スプリントも弱い。息継ぎで一瞬にして吐ききって吸いきる力も、まだまだ弱い。先は長い。今後、色んな努力を要求されるのだろう。

彼の泳ぐ選手クラスは、6コースのプールを3つのクラスにさらに分け、2コースづつ使っている。
1.2コースはJO出場組クラスとでも言おうか、3・4コースは関西近畿エリアクラスあたりだろうか・・・。
強太郎のいる5・6コースは、主に小学校低学年の小さな子供の選手が練習するコースである。
我が長男、中学1年だが、この小学校低学年と一緒に練習。相手が小学生低学年なのだが、それでもついていけない。
しかしそれは仕方がないのだ。今年の夏、水泳部に入部した事をきっかけに、始めて100mの平泳ぎに出場したのだが、それ自体がそもそもすごいことなのだから。
過去にスイミングに通っていない事は大きな差を作っている。
選手クラスで泳ぐ事自体、そもそも不可能と言っていい。
スイミングスクールの選手クラスと、学校の水泳部で夏だけ泳ぐのとは、何もかもが違う。
水泳の選手は、夏だけ泳ぐわけではない。夏も冬も、一年中練習する。スイミングスクールで。
学校の水泳部というのは、スイミングスクールに通う選手が、中体連や高体連などの大会に出場する為に、名前を置くだけで、学校が選手を強く育てるわけではない。強い選手を育てるのは、それぞれの選手が、小さい頃から通い慣れ親しんだスイミングスクールなのだ。

イトマンスイミングスクールという、全国でも圧倒的に有名なスイミングスクールがある。過去には数え切れないほどのオリンピック選手を育て、輩出し、日本の水泳界に名実ともに最高の地位を維持しているスイミングだ。そして非常に貪欲でもある。
大阪にはこのような直営のイトマンも多いが、奈良県を始め、他県のイトマンスイミングスクールは、「イトマン」という名前の看板を借りた、別オーナーのスイミングスクールが多い。

私の住む場所にも、別オーナーのいわばフランチャイズイトマンがあったが、ここはコーチがまったく子供に対して真摯ではなかった。
長男を選手クラスに入れてもらえないかと打診したのだが、一向に聞き入れてくれない。育成クラスでも何でもいい。中学1年生のシーズンオフを、徹底的鍛えるオフにしたいのだが・・・と相談しても、ただめんどくさそうだった。イトマンフランチャイズ看板だけの店はまったく躾がだめだ。

それに比べて、JSSは完全に正反対だった。ある競泳時代の先輩に紹介してもらったのだが、最初から相談にのるその姿勢が、まったく違う。謙虚でありながら、指導には熱い。私は大学生を指導した時期があった。中には、秋田から出てきた田舎者(失礼!)を日本一の選手に育てたこともあるから、選手育成という仕事の重さは理解しているつもりだ。とりわけ、小学生や中学1年生前後辺りまでは、基本的に競泳選手としての、体の幹を作る事が前提となるだろうから、まずはしっかりと毎日水泳漬けにしてくれるスイミングを探していたのだ。
紹介していただいた先輩が、私の過去の選手経歴を話したらしく、コーチの方を、かえって恐縮させてしまい、大変申し訳なかった。

しかしやっぱり子供を見ていると、自分でプールサイドに立って、直接指導したくなる。他にも手をつけたくなる選手がいっぱいいた。
コーチの血が騒ぐ・・・。私とて、今は過去の忌まわしい、ある女性や人たちとの関係を断ち切る為、水泳から距離をおいたものの、体の芯は水泳の血が流れている。(なんちって)

でもある意味では本当だ。
私は長男の強太郎に、程よい期待をかけ、であるからこそ、一緒に緊張し、近い価値観を水泳に対して持っていたい。
下の3人の妹達も、上の1人の長女も、長男の水泳に感心を持ち始めた。
妻は、学校から帰った長男に、最初に夕食を摂らせ、練習のあとの間食を作り、頬張らせて塾へ行かせる。塾から帰ると夜食だ。体の線が細い長男。今はとにかく食わせろ!という私の指示を、徹底的に遵守している。そして、毎食後、プロテインを摂取。くうう〜〜っ!昔を思い出すぜ〜〜。今のプロテインはまだマシだが、昔のは不味かったんだこれが!

強太郎くん。バナナ味のプロテイン飲む。

妻と2人で強太郎の練習を見ている私たち夫婦。
「金なんかさあ〜、いくらかかったっていいからさあ〜、梢と梁もスイミング入れるかあ〜!」
と私が言うと、
「うん。だよねえ〜」
と、あっけない妻の返事。心配性でネガティブストーリーはプロなのに、いつも天然脳。
それがまたいい。

夫婦無一文になってもいいから、子供には出来ることすっかな〜!

経費かかるなあ〜