水泳選手から競泳選手へ

最近仕事を終えるのが遅くなりがちである。

理由は二つ。

ひとつは、単純に書類作成が多く、管理面で仕事が増大している事。でもこれは集中力と、私の天才的な能力で何とかなる。(ぷっ)






もうひとつは、はなれた場所にいる上司が、遅くに電話してきて、仕事を依頼してくる事。
その人は凄い。
いや悪い意味で。
だって、始業時刻が9時の会社に、早朝7時に一番で出社し、自分より遅い出勤社員に、かる〜く(お前ら遅いねえ〜)的な態度を出す。(らしい・・・・・)
そして帰りのまた一段と遅い。
定時6時の会社で、10時まで会社に残る。午後8時ころ帰ろうとする社員をひと睨みして、(お前ら俺より先に帰るのかよ〜)的な間接攻撃する。
(らしい・・・・・)



そうやって、とにかく一番大変なのは「俺さま」というイメージを作る。
愚かだなあ。


以前と違って、我が社も労務リスクに関する社内規定が確りと整備されたが、この方は無視。とにかく誰よりも長く会社に居て、誰よりも大変苦労しているというシチュエーションを担保したがるから始末が悪い。会社は10時以降は仕事しちゃだめだっていってるからって、10時までいなくてもいいのに。土曜日を休まない事、日曜日に出社していることを賞賛する間違えた評価方法。
典型的なダメ上司だな。


普通の時間に出社し、なるべく早く帰る私は、彼から見れば恰好の的。でも中途社員としては圧倒的な出世頭。
それもまた気に食わないのだろう。


私も含め、自分の力と能力で、自分で独立して食べていける才能がない人がサラリーマンやってるんだから、こんな事でもしなきゃ、実力のない人は出世できないって訳か。
しかし、そこまでしてでも無理やりでも、出世してやろうって言う根性も、見上げたもんだよ屋根屋のふんどしだあ。ちきしょい!



しかし私にとって、早く帰らない事による深刻な問題は、長男のスイミングの練習を、見に行けない事。
こんな私でも、事、水泳指導に関してはなかなかのセンスがあることを自負している。他にとりえもない私だもの。
だからやっぱり彼の成長を確認しながら過ごしたいからなあ。
現在中学1年生の長男。
遅れて水泳選手になった彼が、目指しているのはジュニアオリンピックという全国大会である。
現実、中学1年から水泳始めて、全国大会クラスになるのはほとんど不可能と言える。水泳という競技は、長い年月をかけて、水に対する「体幹」を作り上げて行かねばならない。これは水泳選手のベースとなる。体力的な基礎。
水泳選手が、水泳選手を卒業して、『競泳選手』と呼ばれるようになる時初めて、全国クラスが見えてくる。時間がかかるのが普通なのだ。だから、少しでも長く、一日でも多く見守っていてあげたいと思う。




スイミングスクールの選手クラスには、多くの子供たちがいる。
そしてその親御さんたちも、送り迎えしながら、毎日毎日子供の水泳生活を見守っている。
そういう親を見ていると、私もつい、プールサイドにたって、親が期待している子供たちを指導したくなる。
ストロークに問題があり、それをコーチが何も言わないでいると、私はジリジリしてきて我慢できない。
しかしここは私の指導の場ではない。
「すみよしさん、教えてやってくれませんか?」なんて言われると、燃えてきちゃう・・・・・。でも、プールサイドに行ったら怒られちゃうじゃん。もう私はコーチじゃないから。


みんなが強い選手に育ち、現役時代により多くの素晴らしい思い出ができる事を願ってやまない。
そして我が息子も、水泳をやっていてよかったと・・・・、そう思って欲しい。
私はつい最近まで、水泳なんかやらなきゃ良かった・・・・・って思っていたから。息子が水泳選手になってくれたおかげで、過去の競泳時代からの柵と、後悔の連続を清算できた気がする。


ありがとう強太郎くん。


さ。今日はスイミング観に行こう〜〜っと!