長男の試合出場

長男、スイミングスクールの選手クラスに入って、初めての試合に出場してきました。
夏に、中学校の新人戦?に出場したことはあるものの、学校単位の水泳素人ばかりの試合とは違って、本格的な選手が集まる試合だ。どうなることやら。
水泳界の様々なレベルの試合の構図は、ある程度判断できるのだが、今回長男が出場した大会は、どうやら、スイミングスクールが主体となって、子供たちに、公式記録を点けさせ、県大会などの次のステップに上がれるチャンスを作る為の試合のようだ。

その為、出場する選手は、ほとんど小学生。
中学生になると、完全に競泳選手として生きる道を決めた選手と、進学、受験などの為に、スイミングを辞める選手とに、はっきりと分かれてくるのだ。
だから今回のレベルの試合には、中学生はほとんどいない。
中学生で競泳の世界に居て、水泳界に残っている選手は、さしずめもっとレベルが高いのだ。
最低でも県大会出場レベルだろうし、全国中学や、ジュニアオリンピック、日本選手権・・・・・、そしてオリンピックを目指している選手達が多い。

そこで我が息子、強太郎くん。
それでも、スイミングに通い始めて初めての試合。ガチガチに緊張しっぱなし。

最初のレース、50mフリー(クロール)では、緊張しすぎて、体に力が入らず、普段の練習よりはるかに遅いではないか。
思わず笑ってしまったが、本人には切実な問題だろう。
私も遠い昔の記憶で、初めて試合に出た頃、緊張で体に力が入らず、ターンの時も、足がカクンと力が抜けたのを思い出した。
緊張して力の出せない長男を見て、私は昔、競泳選手だった頃、いつ頃から緊張をむしろ力に変えたり、集中力に変えたり、接戦のレースに勝利する度胸とか、リレーで、周りをゴボウ抜きしたりするようなクソ度胸を身につけたのだろうと、思い返そうとしてみた。
しかし、ぜんぜん思い出せない。


長男は、次の50m平泳ぎでも、またまた緊張して体に力が入らず、いつもの練習よりも遅い顛末。
苦笑いする私。妻は、いつもの練習より遅いタイムだったり、出場したレースの組で、一番じゃなかった事に不満らしく、
「なんで?!なんであんなに遅いの〜!?」
と、熱くなる。


数十年前に、我が両親や、祖父、祖母が、私の試合を観戦に訪れ、私のレースを応援しながら一喜一憂していた、その理由が良くわかるというものだ・・・。
これが親の心理というものか。
私も、自分の子供が出場するとなると、やっぱり心は、物凄い応援しているし、少しでも、ほんの少しでも速く泳げる事を祈って応援している。熱くなるものだ。父親としては、あまり一喜一憂を見せるわけにはいかない。落ち着き払って静かにしよう。
妻はドキドキハラハラだ。それが顔に出て、行動も散漫に。
(あいつは妻に似たのかな??)(爆)



2本の50mのレースを、不本意な結果で終わらせてしまった長男。顔では何てことない表情を見せているが、内心では、応援に来ている両親に、かっこいいところを見せられなかった事を悔いているはずだ。長男はそういうところがあると、私は思っている。
私がそうだったからだ。親子だからそういう内面が似るものだ。
案の定、本人と話をすると、
「緊張して力が入らない」
「力が入らないから疲れていない」
「力が出し切れない」
うん・・・・。わかるわかる。そういう時期なのだ。


次の100m平泳ぎのレース前に、彼に何か、簡単に実行できるアドバイスがないか、考えてみた。
泳ぎの事や、一生懸命!とか、そんなの、よけいにプレッシャーになるだけだろう。過去に日本チャンピオンだった私なのに、素人の水泳には本当に無力だなあと、妻と笑った。


そこで長男に、
「スタート前に、2回大きく深呼吸しなさい」
とアドバイス

そして100m平泳ぎ。
スタート直前、長男が、大きく深呼吸をしているのが確認できた。

緊張すると、人は呼吸が浅くなり、体内酸素が減る。その為手足が痺れるような感じになり、力が入らなくなる。
俗に、中途半端な緊張状態ともいう。
主には、3回ほど深呼吸して、体内酸素を直前まで体内に溜め込み、脳にも酸素を行き届かせ、意識をはっきりとさせるのだが、長男はまだまだ体も出来ていないので、深呼吸は2回で指示。(笑)多すぎると酸素過多になって、よけいにボ〜ッとするからだ。

2回深呼吸をした長男。スタートと同時に、勢い良く泳ぎだした。彼なりに力強い泳ぎだ。緊張を乗り越えたようだ。
50mのラップでは、先ほどの50m単発よりも速いラップで折り返し、後半もなんとか凌いでレースを泳ぎきった。
13歳の男の子では、到底低いレベルではあるが、記録は1分23秒13。今年の夏の、中学生のド素人新人戦で、1分30秒で泳いだのがベストタイムだから、この2ヶ月のスイミングスクールでの練習のおかげで一気に7秒も縮めた事になる。
すごいすごい。
よくやった。緊張と失敗の恐怖と戦って、よく泳いだ。立派なのもだ。親バカと言えるだろうが、私は息子が水泳選手になると言ってくれ、こうやって一生懸命自分の弱さと戦い克服し、レースという勝負の世界で、晴れやかな姿を見せてくれるだけで、感謝でいっぱいだ。


確かにレベルの低い試合ではあるが、長男は13歳〜14歳の部で優勝。もう少しタイムが良ければ、次のステップの試合に出場できたと言う事だったが、慌てる事もあるまい。
来年の夏、水泳のシーズンが楽しみだ。どんな泳ぎになるのか。
期待はせずに、期待しよう。(笑)ってやっぱり期待しちゃうんだなあ〜親って・・・・・。

ちなみに今日は私の誕生日でした。
最高のプレゼントもらったよ!強太郎!ありがとう!
試合の後は家族全員でイタリア料理でお食事。お店からお祝いのケーキを頂きました!


それからこの場を借りて・・・・・。
Facebookの友人のみなさま。本当にたくさんのお祝いウォールをありがとうございました。これほどのたくさんの方からのお祝いは、生まれて初めてです。
Fasebookの凄さも感じますが、同時にFacebookで、昔からの古い友人や先輩や後輩達に会え、また係われる事が、とても素晴らしい事だと、感謝でいっぱいです。
ひとりひとりの友人のみなさまに、感謝を申し上げます。
ありがとう〜!!!