レベル3

日本の危機が拡大している。

3号機のメルトダウンから2年半。

福島第1原発で、放射能汚染水がこれまでにないレベルで漏れ出した。

東電の記者会見における担当者の開き直りぶりは、東電自体にこの汚染水の問題解決能力がまったくない状態に陥っている事を表している。

メルトダウン以来、毎日400トンもの高濃度の放射能汚染水をくみ上げている中、すでに貯水タンクの置き場すらままならなくなり、事故直後に仮設的に急ごしらえしたタンクの経年化で、汚染水の漏れはさらに不安要素を高めている。
このタンクがすでに300基にも登り、東電は今回の漏れが1基からのものであるかのように発表しているが、潜在的にはさらに漏れ出すタンクが300基近く控えている。

非常に恐れていた事態だ。

これから長い時間をかけて、この高濃度放射能汚染水が地下に浸透し、地下水を徹底的に放射能汚染する。

先日の東電の記者会見では、担当者がこんな発言をした。

『海に流れ出ているとは思わないが、絶対とはいえない。』

なにをのたまわっているのか。

完全なる開き直りである。

彼らにももうどうしようもないのだろう。

メルトダウンした原子炉へ供給し続けている水は、溶けた放射能燃料によって破壊された原子炉の下から常に地下に流れ続けている。

そもそも福島原発は、その建設時、川の流れを変えて建設された。
しかし地下水脈はもともと地下を流れているから、すでにその中には大量の汚染水が浸透している。

その地下水脈への浸透を防ごうと、毎日400トンもの汚染水をくみ上げてはいるが、たった1リットルでも汚染水が地下水脈に流れ出ていれば十分だ。

45億年かけてしか半減しない放射能が、日本の地下水脈に着々と流れ出て、5年10年かけて日本の国土を完全に放射能汚染することになる。

こんな中でも原発事故時の東電役員はその後、グループ会社へ天下りし、5億の退職金を受け取って家族と共に海外移住。
ドバイの高級リゾートマンションで貴族生活を送っているとの事。
反吐が出る。



これから東電は、この汚染水の地下浸透をどうやって防ぐのだろうか。

原発の地下の土壌を完全にガラス化させても、水の逃げ道はどめどない。
逃げ道を失った汚染水は、原発のより外側へ拡散する。

いずれにしても汚染水が原子炉から流れ続けている状態を抜本的に止めなければ、溶けた燃料棒が完全に燃え尽きるまで、東京電力は日本の国土とその地下水を汚染し続ける事になるのだ。







今日本の電力は、完全に原子力発電に頼らない状態で保っている。

火力発電による燃料コストが問題視されているが、それでいいじゃないか。

自動販売機の設置に規制を設けたり、朝鮮半島に送金しているパチンコの電力を廃止したりするだけでも物凄い節電になる。
一般家庭に節電を要求する前に、東電の歴代役員退職金を返金させ、燃料を仕入れて欲しい。

事故当時、原子力村のダニと電力会社役員重役以外の日本人は、ほぼ全員がきっと原子力発電をやめるべきだと思っていたはずだ。

それなのに今はどうであろう。

政府も原子力村も、済効果への影響とか何とか言いながら、国民の命よりも金を優先している。




愚かな事だとは思わないか。

しかもすでに、この事故によって汚染が進んでいるのは日本だけではない。
太平洋に向かって着々と汚染が進み、地球規模で汚染が進み始めているのだ。

核実験をやりまくってきた愚かな先進国と軍事大国と、形は違えど同じ事をしていることになったのだ。





きっともうダメだろう。
電力会社も政治も、電力会社の広告宣伝費で食べているマスコミも、もう手が付けられないほど心が汚染されている。
そして原発を日本は推進する道を選びつつある。
あの福島の参議院選挙ですら、原発推進自民党立候補者が当選したのだから。



広島と長崎の原爆被爆による白血病の発症は、5年〜7年経って、大量の発症者が出たというデータである。

東北関東の国民が、これから2年〜3年前後、大量に白血病を発症することにならないことを祈る。

目に見えない放射線物質が、あの核爆発事故によって大量に日本の空を被い尽くした。

この私の思いが勘違いである事を祈りたい。

何年経っても、どおってことなかったじゃないか・・・とそう言われる事を祈る。